木部塗料の選び方

木部塗料は大きく「屋外用」と「屋内用」に分かれていますが、塗装する場所に適した塗料を選ばないと、求めていた機能や効果を十分に得ることができません。また。思っていた通りに仕上げるためには、正しい塗料を選択しないと、「こんなはずじゃなかった」と後で後悔する羽目になります。このようなことにならない為に木部塗料の選び方をまとめましたので、木部塗装および木部用塗料の選択時の参考にしてみてください。

1.【屋外】塗料の仕上げ方法による分類


まず屋外の木部用塗料を選ぶ時にはどんな仕上がりにしたいかを考えます。

木材への塗装では、木材の綺麗な木目をそのまま残したり、色落ちして風化した木材を着色し直したり、ニスでコーティングしたり、いろいろな仕上げができますので、まずはどんな仕上がり感にしたいかを考えましょう。

木材の仕上げ方法には、次のような主な仕上げ方法があります。
・「木目を見せる仕上げ」と「木目を消す仕上げ」
・「透明仕上げ」と「半透明着色仕上げ」
・「木の表面に塗膜がある仕上げ」と「木の表面に塗膜がない仕上げ」

1)木目を見せる仕上げ


木目を見せるためには、「透明仕上げ(クリヤータイプ)」や「半透明仕上げ(着色タイプ)」を選択します。「透明仕上げ」には、「浸透タイプ(ステイン系)」と「造膜タイプ(ニス系)」があり、浸透タイプはいわゆるステイン塗料の透明色となります。多少の濡れ色や黄色みを帯びることがあるので注意が必要です。また色つきに比べ耐候性が劣るのでこまめなメンテナンスが必要です。主に和風の建築物の白木仕上げに利用されることが多いです。


造膜タイプは透明塗膜で木材を覆うため、耐候性はステイン系より高いといえます。しかし、屋外では塗膜が割れたり剥がれたりしやすいので注意が必要です。さらに塗り替える時も剥がす必要があります。


次に半透明仕上げですが、こちらも浸透タイプと造膜タイプがあります。浸透タイプはステイン系で木の内部に浸透して着色します。造膜タイプは木の表面に着色します。どちらも木目を消さない程度の着色となり、塗装後も木目を楽しむことができます。

◆透明仕上げや半透明仕上げの特徴
・木目を塗りつぶさないため、木材本来の美しさが楽しめます。
・着色しない透明仕上げと着色する半透明仕上げがあります。
・透明仕上げには、「つやあり」、「半つや消し」、「つや消し」など艶タイプが選べます。
・半透明仕上げは、ほとんどが落ち着いた「つや消し」となります。

2)木目を消す仕上げ


木目を見えないように仕上げるには、「不透明仕上げ(エナメル仕上げ)」を選択します。

不透明仕上げには、「半造膜タイプ」と「造膜タイプ」があります。半造膜タイプは、造膜タイプのように木の表面に塗膜を作らずに着色し木目を塗りつぶすことができる塗料です。1回塗りなら半透明となり木目を見せることもできますが、2回塗りすればしっかりと着色され木目は隠ぺいされます。注意点としては、半造膜タイプは造膜タイプのような光沢感と膜厚感は得られません。
「造膜タイプ」は、いわゆる塗膜ペンキでエナメル塗料とも呼ばれています。木材が傷んでいたり、元の色を変えたりしたい場合に最適です。注意点としては、造膜タイプは塗り替え時には塗膜の割れや剥がれが生じている場合は研摩し旧塗膜を剥がす必要があります。

◆不透明仕上げの特徴
・着色力に優れています。木目をしっかり隠ぺいできます。
・色数が多いので好みの色を楽しめます。
・つやあり、つや消しなど好みに応じて艶レベルが選べます。

2.【屋内】塗料の仕上げ方法による分類


屋内の木部用塗料を選ぶ時は、基本的には屋外と同じようにどんな仕上がりにしたいかを考えます。
屋内は特別な場合を除き塗膜ペンキで塗りつぶすことは少なく、透明や半透明のステインやニス仕上げにすることが多いです。また、最近は自然系のオイルフィニッシュ仕上げやワックス仕上げなども人気があります。

和室などでは、白木の柱や幅木などの造作材を活かす白木用の塗料や保護剤を選ぶ方法もあります。

1)木の表面に塗膜を作らない浸透タイプ

屋内の柱や廻り縁などの建具や造作材など、木の風合いをそのままにナチュラルな雰囲気で仕上げたい場合は透明仕上げ、チーク材やウォルナット材など高級木材の雰囲気を醸し出したい場合は半透明の着色仕上げを選びましょう。


透明仕上げでは、ステイン系塗料の透明色や木部保護剤があります。半透明仕上げなら、ステイン系塗料の着色タイプとなります。尚、通常のステインには保護効果がないため、色落ちや耐久性の付与ためニスやワックスによる上塗りが必要です(上塗りしなくても大丈夫な着色塗料もあります)。

2)木の表面に塗膜を作る造膜タイプ

木製フローリングなどの床やテーブルトップ、カウンターテーブルなどは、耐久性の面から木材の表面をウレタンニスでコーティングする仕上げが主流となります。建具などではニスの代わりにオイルフィニッシュで仕上げたり、ワックスで仕上げたりする方法もあります。但し、ニスでコーティングしない場合は、耐久性が劣りますので2~3ヶ月から半年毎にメンテナンスするようにしましょう。